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2016年3月9日水曜日

上がり框/絶滅の危機?!/上がり框は玄関の顔/カエデ/楓/メープル/框/化粧材/MORIKYU/バリアフリー住宅/適材適所

こんにちは。MORIKYUです。


先日、楓を加工に出しました。
いってらっしゃぁ~い!












仕上がったのがこちら!














きめ細かく、手触りはとてもスベスベしています。

楓は広葉樹であるため、板がとても堅く傷がつきにくいんです。

国産の楓の色は少し赤身がかっているのが多いですね。


さて、みなさま
これ何に使うと思いますか?

これは現在建設中の『上がり框(かまち)』に使うんです!

ところで『上がり框』って聞いたことがありますか?

上がり框とは
玄関など家の上がり口の段差の縁に渡した横木(化粧材)のことなんです。
















玄関から入ると最初に接する部分ですね。
ある意味で『家の顔」』とも言えます。

そのためにMORIKYUでは、出来るだけ美しい材質を使用するように心がけております。
今回は『楓(カエデ)』にしました。

『上がり框』は摩擦も多いためヒノキ、ケヤキ、楓など固く
木目の美しい高級材を使うことが多いんです。
木材以外では人造大理石や御影石なども使用します。


高齢化が進む現代では、国土交通省が
バリアフリー住宅の『上がり框』の高さについて基準を定めています。

戸建て住宅は18センチ以下。
マンション、集合住宅は11センチ以下に。

それ以上の段差がある場合は、式台などを設置して、段差を解消します。

高齢者の方の為には玄関の段差を
18センチ以下にすることが望ましいとされています。

たしかにマンションや集合住宅では、段差が数センチというケースも多く
『框』はあっても『上がり框』がないんです。
座って靴を履きたい私は『上がり框』は18センチ派です。













『上がり框』の段差って腰かけるのにちょうどよい高さになっていませんか?
日本の住宅には地面と床との間にかなりの段差がありますよね。

子供の頃、玄関先や縁側でご近所さんが腰かけてお茶飲んだりする・・・
気軽なコミュニケーションを生み出していた『上がり框』



私も、ばぁちゃんに連れられてご近所さんの家の
上がり框に座ってお菓子もらって食べたりしたっけなぁ・・・

この『上がり框』でのおしゃべりが生み出すコミュニケーションがあったのは
もう昔の話なんですよね。

ライフスタイルの変化や住宅の構造の変化によって
『上がり框』が絶滅の危機にあるなんて・・・(;´Д`)


『家に上がる』
『お上がりください』
という言葉は『上がり框』があったから出来たんですね。きっと。
家は入るのではなく上がるものです!


上がり框、完成したらBLOGで報告しますね。








2013年7月3日水曜日

築200年古民家の大工の遊び心と技|山元町の古民家|伝統の技|

こんにちは。MORIKYUです。



宮城県亘理郡山元町 S様邸

数百年前に建てられ、現代まで山元町に残る歴史ある家屋です。

昔職人の「技」が沢山込められていて、S様邸に伺うたびに感激しています。

長い長い年月の間に多くの地震や雨、風などにも耐えた家屋。

職人技術の宝を壊ずに、住み受け継ぐS様は本当に素晴らしい方です。


今日は、この家の魅力を少し紹介させていただきます。

床脇
海老束
アップにすると…
床の間の脇にもうける違い棚は、名前のとおり2段になっています。
上下をつなぐ短い束を「海老束」もしくは「雛束」と言います。
上の段の端には「筆返し」という飾りが付きます。
昔は上の段も下の段にも置く物が決まっていたようです。
筆をおいたときに落ちないようにと「筆返し」が付いています。

下の段とを「海老束」が結びますが、飾り的な要素が多く、
細かな部分に大工の技が見えます。

ケヤキの材料を使い、中に丸い玉を、彫っています
この丸い玉は動きます。

素晴らしい。これが本物の大工の技です。


床の間
天井が網代天井になっております。

網代とは、竹や樹皮を薄く剥いだものを
縦横または斜めに組んで編んだものです。
 
その時に現れる模様を網代模様と言い
茶室や床の間の天井などに用いられる事が多いです。
その由来は、川の瀬にて魚を捕るため竹や木を編んで
網の代りに立てた漁法から名付けられたといわれています。


お風呂(外観)


お風呂(内観)①
五右衛門風呂です。
壁には漆喰を塗ってあります。


お風呂(内観)②
天井には、ふさいでありますが湯気出しがあります。
今でも、時々この五右衛門風呂に入るそうです。


トイレ
古民家は、1つ1つ細部まで、繊細につくられています。
左側だけはわりと新しい物だと思います。


以前にも紹介しましたが
S様邸の庭にある一本松
一本の松の木から出来た「帆掛け船」

数百年以上に渡って風雪に耐えてきた、この松の木。

また百年後も今の姿を後生の人々に見せてほしいと願います。

下の画像は京都にある船の形をした「陸舟の松」です。

京都金閣寺の鏡湖池の東側
方丈の北側に建てられている書院の庭に「京都三松」の一つ。
足利義満手植えと伝えられる松の木です。


S様邸の「帆掛け船」は、京都の「陸舟の松」に
勝るとも劣らないと思いませんか?!



日本の伝統や地域の歴史を今に伝えるもの
それらはご家族にとってかけがえのない財産です。
大切にしていきたいものですね。



大工の技、知識を紹介しました(*^_^*)